単純に物語が枝分かれするマルチストーリーではなく、さまざまな影響を与えながらプレイヤーキャラクターが状況の網の中をさまようように進んで行く展開。新たにプレイするたびに、新たなる展開や発見がある多層的な物語。主人公は、異形に傷つけられ命を落としても、また目覚めてしまう。だが、前の生の記憶が無いときもあるし、それが残っているときもある。死んで再プレイすることは、まったく新たにやりなおすのではない。
状況はじょじょに進んでいる。いままでのプレイによってプレイヤーが世界に与えた影響は残っている。再会を喜ぶもの、心を開いてくるもの。なぜ幾度も同じ生を繰り返すのかといった謎も、ゲームが展開していくうちに判明してくる。
それまでのプレイ状況によって、フロア、他者、異形、アイテム、プレイヤーキャラクターの状況が変化するので、同じ状況におちいることがなく、いつでも新たな冒険を楽しめる。
舞台となる神経塔は、歪み変化していく塔である。内部は侵入するたびに変わっていて、マップの配置や通路も毎回変化している。他者も、かつてのプレイによって対応が変化してくるために、プレイするたびに新たな展開をみせるだろう。
強制イベントがなくプレイヤーは自由に行動できる。人の会話を途中で立ち去ることも可能だ。おつかいイベントのように同じ場所を行ったり来たりもどったりする必要もない。
人と出会い、影響を受け、影響を与える。その人との出会いの網の目の中で、プレイヤーは自由に行動できる。そのためにプレイ時間は、プレイ方法次第によって大きく変化する。数時間でラストシーンまでいくことも、数十時間かけて遊ぶことも可能、何度も楽しめる自由さが、ここには存在する。
プレイヤーキャラクターの視点で、3D空間を移動。形やデコボコ、光の向き、モノの配置などにより不要に迷うことのないリアルな空間を形づくる。
グラフィックは細部まで緻密に作られている。さらに、新技術を使った迫力満点音響が一層、臨場感を増し、立体的な音響空間を作り上げる。
プレイするたびにフロアや異形やその他いろいろな状態が変化しているので、ワンパターンの方法では勝ち進めない。状況を把握して、考えて進まなければならない。
アイテムは、いくつもの使用方法があり、使い方や状況によって効果が異なる。使い方や使い時を考え、プレイヤーの成長自身がゲームに反映される戦略性の高いゲームとなっている。